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お知らせ
2025/10/29
QO、京都府立嵯峨野高等学校で探究学習支援を実施
~ データサイエンスで身近な課題を捉える ~
人と社会のために問いを探究する、リサーチとプランニングの会社であるQO株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:恒藤優、以下「QO」)は、次世代にデータやリサーチの技術を受け継ぐ活動「みのり」の一環として、一般社団法人 e-donutsとともに、2025年9月に京都府立嵯峨野高等学校の高校1年生約200名を対象に「実践的なデータサイエンス」をテーマとした110分間の出張講義を行いました。同校での講義は、昨年に続き、2度目の実施となります。
■「実社会で生きるデータサイエンス」を実感できる学びのニーズ
2022年度からの新学習指導要領では、新科目「情報Ⅰ」の必履修化や数学における「統計的な推測」の充実など、公教育においてデータサイエンス教育が重視されています。嵯峨野高校では、数学でデータサイエンスを扱ってきましたが、概念理解はある一方で、活用方法の理解がより深まる学びの機会を拡げたいという思いがありました。また、データサイエンスの学びを単なる試験対策にとどめず、実社会での活用や将来の仕事への興味につなげたいという狙いから、企業による実践的な講義が依頼されました。今回、QOが講義を担当し、併せて要望のあった、社会との接点を体験しながら「働くこと」への期待感を育む機会にもなるよう実施いたしました。
■データサイエンスの基礎と実務を体験的に学ぶ
本講義は、QOでマーケティングプランナーを務める磯矢が講師を担当しました。冒頭で「データサイエンスとは何か」をテーマに、社会との関わりや仮説検証の重要性、数学的基礎(相関・因果・母集団と標本など)を解説。その後、カフェチェーンの新商品開発を題材に、実際にアンケート調査のダミーデータを用いたグループ演習を実施。「2つの商品案(A.ストロベリーパイとB.チョコバナナパイ)のうち新商品としてどちらが適しているか」(問題①)*1、「その商品の販売時にどのような魅力を訴求すべきか」(問題②)*2に取り組みました。
生徒の皆さんからは、問題①では「(アップルパイ購入未経験者の購入意向がより高いというデータから)新規顧客の獲得が見込めそうなのでB.チョコバナナパイがよさそう」といったそれぞれの視点を交えた意見や、②では「(自分もコーヒーと一緒に食べたいと思ったので)“コーヒーに合う”という点を打ち出すべき」など、データや自身の感覚にもとづいた意見が挙がりました。
なかには、「自分がバナナアレルギーだから、他にもアレルギーで食べられない人がいるかもしれない(そのためストロベリーパイがよいのでは)<問題①>」「(ストロベリーパイは)10代に人気だから親世代にも好影響しそう<問題①>」「(ストロベリーパイは)ストローのようにすって食べられる形状にしたらSNSで話題になりそう<問題②>」といった学生らしさが表れたユニークなアイデアも見られ、豊かな発想力とデータ活用の両面から活発な議論が広がりました。
このように、講義冒頭の解説で学んだ視点を踏まえ、データを分析・解釈し(問題①)、そこから次のアクションを考える(問題②)ことで、データを目的意識を持って読み解くことの重要性を、実践的に体感いただきました。
(*1,2:問題①②の詳細。講義で使用したデータ分析演習問題より)
(講義で使用したワークシート)
最後に、QOの理念やリサーチを通じた事業活動を紹介し、データサイエンスが「社会や仕事で役立つ力」であることを伝え、学びの意義を締めくくりました。
■受講した学生と先生の声
生徒の皆さんに講義を受けての感想を尋ねたところ、多くの声が「データの活用方法」に関する理解の深まりを示していました。「データを整理して分析することで課題の本質が見えてくる」「(ただ目立つデータを取り上げるだけでなく)どのデータをどのように使うかを考えることが大切だと学んだ」など、データの扱い方や解釈の重要性を実感する意見が多く集まりました。
また、身近なテーマを題材にした演習からは、「自分たちでデータを集めて分析するのが楽しかった」「具体的なデータを使って課題を考えると、現実感が増して理解しやすかった」といった声から、主体的に取り組む姿がうかがえました。
また先生方からも、「データ分析・データサイエンスが社会でどのように活用されているのか、生徒たちが知る良い機会になった」との声が寄せられました。グループで活発に議論し、データを根拠に意見を述べる姿が印象的だったとの感想もいただきました。
あわせて、授業構成や意見共有の方法について建設的なご示唆をいただき、今後の探究学習支援に向けた貴重なヒントとなりました。
QOでは今後も、探究学習支援プロジェクトにおいて、QOが専門性高く培ってきた「リサーチ」や「データサイエンス」の講義展開を予定しています。引き続き、学びの現場を支えるパートナーとして、マーケティングやリサーチ、データ活用のノウハウ提供に留まらず、学校の抱える悩みやニーズに即した講義により、探究学習の促進を支援してまいります。
【QO株式会社 会社概要】
QO 株式会社は、人と社会のために問いを探究する、リサーチとプランニングの会社です。
博報堂のストラテジックプラニングの知見と、マクロミルのデータアセットおよびリサーチケーパビリティを掛け合わせたJV 企業として、マーケティング機会の発見、戦略策定、コンセプト開発、施策実行のPDCA まで一連のマーケティング活動に伴走します。
代表取締役社長:恒藤優博報堂のストラテジックプラニングの知見と、マクロミルのデータアセットおよびリサーチケーパビリティを掛け合わせたJV 企業として、マーケティング機会の発見、戦略策定、コンセプト開発、施策実行のPDCA まで一連のマーケティング活動に伴走します。
本社:東京都中央区京橋2-7-19 京橋イーストビル9F
設立:1965年6月
事業内容:リサーチソリューション事業、マーケティングプランニング事業
URL :https://www.q4one.co.jp/
【本件に関するお問い合わせ先】
QO株式会社 広報室MAIL:corporate.info@q4one.co.jp

